

本事業における優良事例の認知度を高めるため、最も優れた成果を挙げたと認められる企業チームに授与される賞です。「資源ロスの見える化」により明らかになった課題や検討された改善案、本事業への取組体制等が、他の手本となる可能性の最も高い企業チームを表彰します。
受賞者:オムロンリレーアンドデバイスチーム
題目:MFCAによる加工委託プロセスに隠れていたロスの見える化
“オムロンにおけるサプライチェーン省資源化モデルの構築を目指して”
取組内容:
・生産現場等での制御盤・制御装置に使用するマグネットリレーの鉄系部品であるヨークを対象として、診断・改善活動を行った。
・資本関係のないサプライチェーン4社が摺り合わせを重ね、“モノ”と“情報”の流れを共有することで「ロスの見える化」を行った。プレス工程で発生する金属材料のロスやめっき工程でのレアメタル、水資源のロスが判明した。
・その結果、原材料(レアメタル含む)の省資源化に加え、熱処理時に発生するCO2の排出削減、水資源の使用低減等が可能であることがわかり、改善活動に取り組んだ。
大賞に準じた成果を挙げており、新たな連携体制が構築されたと認められる企業チームに授与される賞です。
受賞者①:アサヒチーム
題目:トップカバー製造工程の材料ロス改善
取組内容:
・家電製品用プラステック部品を対象として、診断・改善活動を行った。
・資本関係のないサプライチェーン3社が、コスト情報を含めた情報の共有化を行い、材料ロスの改善について検討を行った。塗装および印刷工程は加工方法の性質上、材料ロスが大きいことが判明した。
・その結果、「負の製品コスト」という新たな視点で材料ロスを「見える化」することができ、原材料(塗料)を66%削減するなどの改善効果が見られた。
受賞者②:大平洋金属チーム
題目:見過ごされた資源、二段構えの有益化
取組内容:
・ステンレス鋼の主材料であるフェロニッケルの製錬ラインにおけるロータリーキルン炉は定期的に耐火レンガを保守する必要があり、保守時に排出される使用済耐火レンガは、再資源化する物と「エコレンガ」として再商品化する物に大別される。
・そこで、サプライチェーン3社が協力して、省資源化について次の2テーマについて診断・改善活動を行った。
①耐火レンガの長寿命化 ②使用済みレンガの再商品化率の向上
・長寿命化については、実験用炉を準備して有効性の検証に取組んでいる。
再商品化については、レンガの選別基準を見直し、再商品化率を30%向上した。
大賞に準じた成果を挙げており、改善策を実施することで優れた効果が現れていると認められる企業チームに授与される賞です。
受賞者①:嶋田プレシジョンチーム
題目:液晶テレビ用キャビネット製造工程の診断と改善
取組内容:
・液晶テレビ用キャビネットを対象として、診断・改善活動を行った。
・サプライチェーン4社がコスト情報を除いたマテリアル情報を共有することで、投入材料の生産性向上活動を進めた。製造工程の特徴として各企業間での製品移動距離が長く、製品品質の保持のための製品保護方法が鍵となった。
・その結果、サプライチェーン間での輸送について、移送時の製品保護方法を見直すことで梱包材を含め約30%の大きな削減ができた。また、川上・川下企業同士の情報交換により廃棄材の約30%の削減やリサイクル化が大きく進展し、材料投入の約20%の大幅な削減を達成した。
受賞者②:ミツバチーム
題目:川上から川下までのロス検出力の向上とデザイン革新によるグリーンファクトリー(ECO工場)の実現
取組内容:
・四輪自動車用スタータモータのギアカバーを対象として、診断・改善活動を行った。
・サプライチェーン2社が協力して、ロス・コストを工程別まで掘り下げ、工程毎における投入物と排出物を掲示板に掲示し、問題点の見える化を進歩させ、ロスの顕在化と設計改善につなげた。アルミダイキャスト鋳造は不良品や湯道、バリなどを再利用するため、ロスとしての意識が低いことが判明した。
・診断結果をもとに、負の製品コストの削減と併せて正の製品コストを低減すべく、次世代製品の設計変更をサプライヤーとともに行い、原材料利用率の向上と製品の軽量化で原材料使用量削減を行った。
その他、企業チームの取り組みに合わせた「特別賞」を設けています。平成20年度から継続的に改善活動に取り組んでいる2社を「継続カイゼン奨励賞」として表彰します。
受賞者①:サンデンチーム
題目:カーエアコン用コンプレッサーのピストン部品におけるMFCA導入及び改善による省資源化の実施
取組内容:
・平成20年度から本事業に参画。サプライチェーン2社が協力して、コンプレッサーピストンを対象として、診断・改善活動を行った。
・診断の結果、アルミ材料の投入物量の50%がマテリアルロスとなっており、サプライチェーン渡り部品での「ロスの見える化」が行えた。
・平成20年度は、現状ラインで実施可能な改善と、製造プロセスの見直しが必要な改善に大別し、「技術課題ばらし」の手法を使い改善策を見出した。
・今年度に改善を実施し、切断方法、鍛造工法の見直しにより、マテリアルコストの負の製品コスト比率を14%から11%に3%改善した。また、粗加工不良対策を実施し、マテリアルコストの負の製品コスト比率を0.2%改善した。
受賞者②:藤田電機製作所チーム
題目:アイリスメーター製造工程の診断と改善
取組内容:
・平成20年度から本事業に参画。サプライチェーン3社が協力して、CCDカメラ等に搭載するアイリスメーターを対象として、診断・改善活動を行った。
・診断の結果、金属材から樹脂への材料変更等の設計改善が示唆された。
・今年度は源流である製品設計・金型設計を見直すことにより、金属材から樹脂への材料見直しや樹脂成形でのゲート数や廃棄材の削減を行った。
・その結果、製品レイアウトの見直しや材質の見直しにより、ホルダー部品は60%のマテリアルコストを削減した。その他、組立方法の合理化により75%のシステムコスト削減を達成できた。